人はフルスタックエンジニアに生まれるのではない。フルスタックエンジニアになるのだ

人は女に生まれるのではない、女になるのだ - シモーヌ・ド・ボーヴォワール

エンジニアの間では、フルスタックエンジニアというと、揶揄されることが多少あります。なぜかというと、そもそも「フルスタックエンジニア」を名乗っている人が、たいてい、なんちゃってフルスタックエンジニアだからなんですね。

基本的な技術力がそこまで高くない、器用貧乏な状態に陥っているということです。

そもそもフルスタックエンジニアとはなんぞや

そもそも、フルスタックエンジニアの定義とは?ここも人によって色々な意見があるのですが、広く一般的には、

  1. アプリ領域(iOS/Androidアプリ)
  2. ネットワーク・インフラ領域(AWSとかGCP, Azure)
  3. webフロント領域(JavaScript。VueとかReactとか)
  4. webバックエンド領域(APIの開発だったり、データベース周り)

の4領域をカバーしていること、というのが定義です。僕も一応この定義が一番正しいかな、と思ってます。

なんちゃってフルスタックエンジニアにならないために

エンジニアに限らず、この現代の世界での、知的労働職では、「専門性」がキモになります。

金融にしろ、弁護士などの士業にしろ、医療にしろ、ITにしろ、全てそうなのですが、その高い専門性があるからこそ、評価され、高い収入を得ることが可能になるわけです。

先程、フルスタックエンジニアに必要な4領域を挙げましたが、本来なら、これらの各領域は、それ単体だけで技術を追求することが追い求められるような、奥の深い領域なわけですね。

弁護士に例えると、フルスタックエンジニアというのは、企業同士の訴訟も扱えて、離婚などの民事裁判もできて、財産分与などの仕事もできちゃう、みたいな感じです。カバー領域広って感じですよね。

この世の普遍の真理なんですが、どこかの専門性を追求するためには、ほかの専門性を犠牲にしなければいけないという、トレードオフがあるわけで、そう考えると、フルスタックエンジニアというのは、存在し得ないのでは?ということです。

僕の話をすると、一応僕も、フルスタックエンジニアと名乗ることが可能でして、アプリも作れますし、インフラの設定もできますし、フロントエンドもバックエンドもできます。

ただ、これらすべてを高次元でカバーできているかというとそうではないですね。そこは今も修行中のところです。

そして、GoogleやFacebookなどの、テック系の超大企業では、専門性を事細かく細分化しているわけですね。そして、そういう大企業でこそ、高い専門性を活かすことができ、高い報酬も得られるんです。

つまり、結局フルスタックエンジニアになるとしても、そのエンジニアのポテンシャルをすべて活かそうとなると、GoogleとかFacebookなどの大企業では宝の持ち腐れになってしまう、そして、ある領域をカバーしてもらうだけなら、フルスタックエンジニアが各分野を習得するために使った時間を、一分野だけに注げて特化しまくったエンジニアのほうがいいじゃん、と。

これこそが、フルスタックエンジニアが抱える、IT業界の構造的なジレンマなわけであり、「フルスタックエンジニア(笑)」と揶揄される原因です。

気づいたらフルスタックエンジニアになってた

僕も一応フルスタックエンジニアなんですが、かといって、僕はフルスタックエンジニアになろうと思ってなったわけではなくて、気づいたらそうなってました。

自分でサービス作りたいよね

フロントエンドとバックエンドは習得する必要がある

インターン先でインフラを管理する業務を任された(どベンチャー企業でエンジニアが足りてなかったので)

AWSを習得しないと業務が回らなくなった

友達とアプリを作ることになった

アプリを開発するための技術を習得した

気づいたらフルスタックエンジニアを名乗れるようになってた

みたいな

フルスタックエンジニアは起業するには最強では?

僕は元々、自分で会社を立ち上げて、成功させて、タワマン住んで、うぇーい、みたいなことがやりたかったので、フルスタックエンジニアになったら自分ひとりで回せて楽だし、人を雇うときも話が通じるのでいいな、と思ってました。

僕自身はまだ自分で会社を立ち上げてないのでアレですが、**フルスタックエンジニアは起業すると最強なのでは?**という持論があるので、それを証明するために頑張ります。

もっというと、IT周りだけではなくて、マーケティングとか、ライティング、セールスのことにも詳しくなって、ファイナンスとかの金融周りのことにも詳しくなって、トーク力を鍛えて、筋トレしてかっこよくなって、英語も話せるようになって、自分で企業を立ち上げたり、他の企業を買収して、相乗効果でドーン、みたいなことができたら最高だな、と考えているので、そういう人生を歩むために必要なことを、今はがむしゃらにやっている感じですね。

好奇心ドリブンで、なおかつ金銭的報酬と時間的自由、そして世の中へのインパクトを最大限にしたい、っていうただそれだけの話。

P.S. 冒頭で引用したボーヴォワールの言葉の意味は、いわゆる「女性らしさ」というものは、社会通念上につくられた約束事にすぎない、という意味なんですが、特に本文の趣旨と明確な関連があるわけではないです。というか、むしろ逆の意味合いになってしまうのかな?

本文の趣旨としては、フルスタックエンジニアって揶揄されがちだけど、別になりたくてなったわけじゃなくて、気づいたらいつの間にかフルスタックになってただけの話だし、ってことです。なんか、頭良さそうに見えて気持ちよかったのでパロディにしただけです。

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